IHとガスの料金比較!同じ料理を同じ時間で作ったらどっちが安い?

キッチンをIHにするかガスにするか比較で重要な料金を調べてみました。

同じ料理を同じ時間内に作った場合にとっちが安いのか比べていますので、現実に支払う金額に近いはずです。

現実の生活では同じ料理を同じ時間で作る

IHとガス、どちらがランニングコストが安いのかを比べるには、同じ時間で同じ料理を作るためには、いくらの料金がかかるか?が重要です。

現実の生活では、料理を作る時間は限られていますよね?

帰宅して6時半に作り始めて7時には食べさせる、のは同じだとすれば、火力が足りなければ火力をアップさせるはず。

ガスの方が熱効率が悪いからと言って、ゆっくりは作らないと思います。

そこでまず、IHとガスで同じパワーを出せる条件を考え、その状態でのランニングコストを考えます。


同じ鍋を沸かすのに必要なIHとガスのKW

まず同じ鍋を同じ時間で沸かすのに必要なIHとガスのパワー=KWを調べます。

いずれもビルトインと呼ばれる、新築のシステムキッチンに付けるタイプです。

IHの主流は最大火力が3.0kw、一方ガスは強火力と呼ばれる4.2kwが主流です。

これだけ見るとガスの方が火力が強いように思えますが、ポイントは熱効率と呼ばれる部分。

ガスは鍋の外側へ炎がはみ出してしまうため、その火力を100%伝えることができません。

ガスコンロの熱効率はカタログの最後の仕様一覧というページに書かれていて、最新モデルの強火力でおよそ56%です。

・参照:Rinnai ビルトインシリーズカタログ

https://rinnai.jp/catalog_download/

 

一方でIHもカタログに明記されていますが、ほとんどが熱効率90%です。

・参照:Panasonic IHクッキングヒーター 総合カタログ

https://sumai.panasonic.jp/catalog/kitchen.html

 

これを火力にかけると

IH 3.0KW × 90%=2.7KW

ガス 4.2KW × 56%=2.352KW

となります。

 

このことから、実際に鍋を温める力はそれぞれの最大火力でほぼ一緒であることがわかります。


同じ料理を作るためのランニングコスト

次にそれぞれ最大火力の場合やその他、同じ条件でのランニングコストを調べました。

一番上が最大火力で1時間使った場合のランニングコストです。

しかし実際はそのような使い方はしないので、朝晩の調理でIHを実際に動かすのは⅔の火力で30分、とした一日のコストが2段目。

さらにそれを1ヶ月(30日)続けた場合のコストを3段目に書きました。



都市ガスプロパンガスIH(オール電化)IH(ガス併用住宅)
最大火力で1時間21.30円107.26円77.4円79.38円
⅔の火力で30分7.1円35.75円25.8円26.46円
上記を1ヶ月(30日)213円1073円774円794円

※ガス併用住宅とは、給湯や暖房など調理以外でガスを場合の契約です。

※試算の根拠はこちらに記載しています。


基本料金を入れた場合のランニングコスト

ちなみに上記のコストには基本料金を入れていません。

キッチンがIHだろうがガスだろうが他の給湯などでガスも使う、つまり電気とガス両方の基本料金が元々かかるというなら、単純に上記のIHとガスのランニングコスト比較で良いでしょう。

ただIHにするならガスは他でも使わない、つまりガスの基本料金がかからないなら、両方の基本料金を含めて比較すべきです。

それが以下になります。



都市ガスプロパンガスIH(オール電化)IH(ガス併用住宅)
1ヶ月のランニングコスト+基本料金958円2,825円2,490円2,510円

・基本料金について

電気:スマートライフプラン・スタンダードプランとも 1,716円(60A)

参照:TEPCO 料金のご案内 より

スマートライフ(オール電化)|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
スマートライフプラン(ご家庭向け)は、主にオール電化住宅にお住まいのお客さまにおすすめのプランです。「はじまる!電力自由化」は、電気のこれからを知り、疑問を解決する、東京電力エナジーパートナーの情報サイトです。
スタンダードプラン(関東)|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
スタンダードプラン(関東のご家庭向け)は、一人暮らしの方やファミリーなど幅広いお客さまにおすすめのプランです。「はじまる!電力自由化」は、電気のこれからを知り、疑問を解決する、東京電力エナジーパートナーの情報サイトです。

都市ガス:東京ガスの基本料金 745円(東京ガス)

参照:東京ガス ガス料金表 より

https://e-com.tokyo-gas.co.jp/ryokin/Default.aspx?tik=1

プロパンガス:基本料金の関東平均 1,752円

参照:石油情報センター LPガス月別 より

https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html

ランニングコストが最も優秀なのは都市ガス

こうして見ると選べる地域は限られますが、都市ガスの低コストぶりが突出していますね。

もちろん2口使ったり、グリルを使ったり、あるいは作る料理など、条件によって金額は変わりますが、それぞれの高い安いは変わりません。

都市ガスとは道路の下にガス管が埋まっていて、契約をすればそこから家にガスを引き込める方式です。

どこでもある訳ではなく、お住まいの地域の地中に配管工事が行われていれば利用できます。

もし設置されているようなら前向きに使うことを考えたいですね。

プロパンガスは支給会社に注意

プロパンとは家の裏などにグレーの丸いタンクを置いて、その中のガスを使います。

こちらは近隣のプロパンガス会社や販売店と契約して、定期的に配達してもらいます。

特にプロパンは支給する会社によって全く料金が違うので、しっかり比べてから契約することが大切です。

建築会社に任せっぱなしだと、相場より高額な会社と契約されてしまうこともあります。

以下のリンクにある「10㎥のプロパン全国平均 7,779円(2019年6月)」を目安に、必ず確かめるようにしましょう。

参照:石油情報センター LPガス月別

https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html

都市ガスが選べるかどうかでベストは変わる

こうして見るとIHは都市ガスに比べ、決してランニングコストが優秀なわけではありません。

もし都市ガスが支給されている地域でIHと比べるなら、ランニングコストに限ると都市ガスの圧勝と言って良いでしょう。

(もちろんIHかガスかの比較はランニングコストだけではありませんが)

しかし都市ガスが支給されておらず、ガスはプロパンしか選択肢がないなら、IHを選ばない理由はないでしょう。

基本料金を含めたコストで比べると、プロパンと電気は大きく違わないように見えますが、電気のみにすれば、料金で大きなウェイトを占める給湯の料金が割安になります。

さらに年間で20,000円を越えるプロパンの基本料金も不要になる点も注目です。

プロパンの単価は支給する会社によって大きく違いますが、基本料金も含め相当に安い会社を見つけられない限り、ランニングコストはIHの方が優れています。

つまり都市ガスが選べる地域なら都市ガス、そうでないならIHというのがランニングコストに限ると、ベストな選択だと考えます。

まとめ

何か都市ガス推しな内容になってしまいましたが、実は我が家は都市ガス支給エリアにも関わらず、IHを使っています。

それはランニングコストだけでなく他の掃除の楽さなどを考慮し、中でも「家事を楽にする」という点を重視しての選択でした。

みなさんもランニングコストは重要ですが、日々の料理にはその他の面も大きいはずです。

ぜひ「我が家にとって重視すべき点は?」を家族で話し合って決めましょう。

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コメント

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