他では語られない新築平屋のリアルな失敗談。平屋が本当に必要かわかります

平屋って便利、楽、老後も安心、とメリットも聞きますが、周りで建てた人はいますか?

親しい人で建てた人がいないと、本当の意見は聞けませんよね。

確かにネットで平屋のデメリットを検索すると、もっともな意見がいくつか出てきます。

しかし平屋を建てて住んでいる人からは、ありきたりでない、もっと生活に密着した生のリアルな意見が聞こえてきます。

今回は住宅営業を20年勤めた管理人が、実際に平屋を建てたお客さんから聞いた失敗談と注意点をお伝えします。

これを読めば、本当にあなたにとって平屋が必要か、わかるかもしれません。

夏の夜に寝室の窓が開けられない

夏暑いので窓を開けて網戸で寝たいけど、寝室の窓に泥棒が歩いて近寄ってくる気がして怖くて開けられない、でもエアコンの冷房をかけて寝るのは嫌だ。

これは平屋で建てたお宅の奥さんの話しで、引っ越してもらってすぐに出た不満です。

言われるまで思いもしないことだったのですが、この話しを他のお客さんの奥さんにすると、みなさんわかる!同感されていました。

対策としては寝室はシャッターにして下の方を少しだけ開けて風を入れるのが一つです。

しかしこれだと低い位置を風が通るので、ベットだと風が体に当たらず暑がりな方には効果が薄いです。

そこで同じシャッターでもルーバーや採風タイプと呼ばれる、ブラインドのようなシャッターが各社出ているので、心配な方はチェックしてみて下さい。

防犯対策にお金がかかる

どうしても平屋は1階が大きいので、窓に防犯フィルムを貼ったりアラームを付けたり、外に防犯照明を付けたりすると、数が多くなり費用がかかります。

窓サイズにもよりますが2階建ての倍近くかかることもあって、お客さんを非常に悩ませます。

しかし防犯設備は希望する方がとても多く、立地を問わず安全のために付けておきたいもの。

後から付ける方もいますが、これから新築するなら最初から付けておいた方が費用がかかりません。

特に照明は防犯効果が高く、しかも後付けだと電源を取るための工事費が高くつくので、予算の関係でどれを付けるか迷ったら、照明を優先しましょう。

基礎も倍 屋根も倍

よく見るとわかりますが、平屋は総2階(1階と2階がほぼ同じ大きさの2階建て)の家と比べて屋根と基礎がほぼ倍あります。

そのため屋根材を良いものを使ったり、地盤が弱く基礎も補強されたものにしたり、さらには地盤改良工事があったりすると、百万単位の費用アップになり、お客さんからため息を聞くことになります。

対策としては屋根にこだわりの材料を使いたい方は早めに見積もりを取り、同様に地盤調査も行って補強が必要か確かめてから、プランを検討するようにしましょう。

さらに坪単価制のメーカーでは平屋は単価自体が2階建てよりアップところがほとんどなので、その金額を確認するのも重要です。

初期段階なら記事の下で紹介しているタウンライフのような一括見積もりサービスで、一度平屋のプランと見積もりを複数の会社から集めてみると良いでしょう。

洗濯ものや布団を干すのが外

平屋で洗濯を干すのは1階の外になるので、特に女性の方に抵抗を感じるという声が多いです。

これはサンルームや室内にランドリースペースを作ることで解消できるので、仕事で日中留守にする方にはおススメです。

また布団も1階の外に干すことになるので、場所をしっかり確保しておくのも大切です。

ウッドデッキの手すりにかける人や、サンルームを大きめに取ってその中で干す、という方もいました。

どうしても日光に当てたいという方は、場所をきちんとエクステリアで計画し、同時に目隠しの柵なども作っておくと良いでしょう。

洪水の時に逃げる場所がない

これは最近の傾向ですが、平屋で建てたことについてお客さんと話していると、必ず出てくる話題です。

万一1階が浸水するような洪水が起きた場合、2階建てなら2階に難なく逃げることができますが、平屋は屋根上に逃げなければなりません。

冬の夜なら寒いし雨が降っていればずぶ濡れ、それ以前に屋根上に逃げるのはかなり高いはしごが必要で、無ければ上れません。

対策はハザードマップを調べて(こちらの記事で紹介しています)危険度を確認し、危ない地域なら本当に平屋で良いか、家族で話し合うようにしましょう。

ちなみに高いはしごはあると何かと便利なので、新築を機に用意しておくのもおススメです。

横幅が狭い敷地で平屋にするとがっかり

横幅が狭い敷地で無理やり平屋にすると、せっかくの新居の魅力が半減してしまいます。

それは南に面して部屋を並べきれず、日当たりの悪い平屋がたくさんできてしまうからです。

二人で暮らすコンパクトな平屋ならいいですが、4人家族だと部屋数が結構あるので、全居室を日当たりの良い部屋にするには、それらを横並びにできる土地の幅が必要です。

玄関位置にもよりますが土地幅が最低でも15m以上、できれば20m前後は欲しいところで、これはコンパクトな2階建て2軒分の幅です。

現実には難しい場合が多いので、大抵は夫婦の寝室を北側にしますが、それでもギリギリのところで子供部屋が南側に配置できず、平屋をあきらめた方もいました。

造る側の人間からすると、平屋が希望と聞いたら土地の幅は一番最初にチェックするくらい重要です。

平屋を検討する方はぜひ覚えておいて下さい。

見晴らしは2階建ての方が良い

意外に平屋は嫌だという方の理由で多いのが、見晴らしがいい家にしたい、というのがあります。

また実家が平屋だったので2階建ての見晴らしにあこがれている、という方も結構いますね。

逆に言えば平屋は確かに眼の前に建物があると、それが道路の向こう側だとしても部屋から遠くまで見渡すことができません。

しかし2階建てなら住宅地でも、家と家の間から結構遠くが見えるので、圧迫感はあまり感じないのです。

ただしこれは立地次第なので、目の前に建物が全然無い広々したところや、傾斜地に建てるなら心配なくなります。

土地を買って平屋を計画している方で見晴らしを重視するなら、目の前の様子をチェックするようにしましょう。

公民館みたいな外観になるのを防ぐ方法

デザインが平凡なのは平屋にありがちな失敗で有名ですが、これを防ぐ方法をお話します。

まずこの失敗は、間取りにばかり集中して打ち合わせをしているとお起こりがちなので、外観カラーパースを必ず並行して見ながら打ち合わせすると防げます。

また外観を凝った形にすると材料費がアップしますが、坪単価制の会社はあくまで面積で見積もり金額が決まるので、材料費アップ分を会社が負担することになってしまいます。

そのため設計士が会社の指示で、コストを抑えるために単調な形にしようとする場合もあるので、契約前に平屋のデザイン力をしっかり見ておくことが大切です。

あとはかっこいい外観の平屋を見たら写真を撮ったり、雑誌でなら切り抜いたりして、設計士に見せるのも良い方法です。

最後に

平屋で建てた人のこれらの意見は、ほとんどが後日談、話しのネタって感じで、ありがたいことに本当に後悔しているという口調ではありませんでした。

しかもちょっと驚きかもしれませんが、平屋にしなければ良かった、という声は全くないんですね。

一般的によく言われていること、そして今回触れたようなことはあるんだろうけど、むしろ平屋の良さ、満足の方が圧倒的に勝っちゃってるんだな、と感じました。

みなさんも事前にデメリットを知っていれば、そんなに失敗はないと思いますよ、平屋。

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