洗面台を脱衣室と別にしたら?実際にやって感じたメリット・デメリット

誰かがお風呂に入っていると洗面台が使いにくいですよね?

またお風呂に入っている時は、できれば脱衣室に人がいてほしくない…我が家はその解決方法として、洗面台を脱衣室と別にしてみました。

実際にやっての感想、メリット・デメリットを詳しくお話しします。


洗面台は脱衣室となぜ一緒なのか?

まずそもそもなぜ洗面台と脱衣室は一緒なのでしょうか。

実は理由は使いやすさではなくコストダウンのためなのです。


配管代が少なく済むので

洗面台と脱衣室に置く洗濯機を隣同士にすると、排水や給水のパイプを床下でジョイントして1本にまとめることができます。

しかし離れた別の場所にすれば、それぞれの配管が必要なので、その分コストがかかります。

住宅メーカーの価格は坪単価制であり、家の骨組みはもちろんお風呂やキッチン、窓、電気配線、そして水道の配管などまでが坪単価に含まれています。

そのため坪数が同じなら、配管が1m長くても短くてもお客さんが払う金額は一緒です

しかし実際は長かったり本数が多かったりすれば、メーカーは材料店に払うお金は増えてしまいます。

そのため住宅メーカーは配管は短く、本数を少なくしたいのが本音で、これは坪単価制の中小の工務店さんや大工さんでも同じ。

もちろん配管が短ければ水漏れのリスクが減らせるメリットもありますが、どちらかというとコストを抑える意味合いが強いのです。

つまり脱衣室に洗面台があるのは、造る側の出費を抑えるのが大きな理由になっているのです。


家の面積を小さくできるから

もう一つの理由は家の面積を小さくできること。

洗面台の前に立つスペースと服を脱ぐスペースを兼用できるので、わずかですが面積を小さくできる、つまり金額を抑えることができます。

もし脱衣室と洗面台を分けるとそれぞれのスペースが必要なため、家の面積が増えてしまうのです。

わずかですが例えば畳半分でもそこで少なくできれば、坪単価50万の家なら12万5千円コストダウンできます。

(家のコストダウンはこの小さな金額の積み重ねが安全かつ有効です)

やはりここでもコストダウンが主な理由であり、決して使いやすいなどのメリットがある訳ではない、ということは知っておきましょう。


脱衣室と洗面台が一緒だと困ること

脱衣室と洗面台が一緒だと困ることは、まず誰かがお風呂に入っていると洗面台を使いにくい、逆に洗面台を誰かが使っているとお風呂に入れない、出れないという点です。

歯磨き程度ならいいですが、洗面台をドレッサー代わりに使われていると、お風呂になかなか出入りできません。

また半透明のお風呂のドアの向こう側に誰かいるのは嫌、という方も結構多いと思います。

これから家を建てる方で特に娘さんがいるお宅は、お互いのためにも配慮をしてあげたいところです。

もう一つ困るのがお客さんがトイレの後などで、洗面台を借りたいといった時。

洗面台が脱衣室と一緒だと、洗濯物を見られたくないので片付けなければなりません。

また洗濯機もあるとどうしても洗剤などが雑然とあって、できれば入って欲しくないというのは女性の方からかなり聞かれる意見です。

トイレ内に手洗いを作る方法もありますがお金がかかるし、器が小さくて水はねしやすく掃除の場所が増えてしまいます。

洗面台と脱衣室を別にした実例

これらの不満を解決できるのが、脱衣室以外の場所に洗面台を置くことです。

我が家では洗面台を脱衣室の入口を出てすぐの廊下に配置をしました。


メリット

①家族や誰かが入浴中でも洗面所が使えるのは非常に大きいメリットです。

入浴中でも長めに洗面台を使うカラーリングなどをしていても迷惑になりません。

滅多にありませんが、泊まるお客さんが入浴中でも遠慮せず洗面台を使えます。

②トイレの後や身だしなみを整えたいお客さんに使ってもらう時でも、脱衣室の洗濯物や散らかりを気にしなくて済みます。

お客さんの方も気兼ねなく手を洗えて、しかも鏡があるので身だしなみのチェックもできます。

③脱衣室に洗面台を置く場合は、できるだけコンパクトにしたいので収納が最低限になりがちです。

しかし洗面台を廊下などに置くと、広さにもよりますがプラスアルファの収納を取りやすくなります。

洗面台のまわりって結構ものがありませんか?

タオル類や買い置きの歯ブラシ歯磨き粉、ドライヤーやブラシ類、コンタクト用品、ドレッサーとして使うようなら化粧品類などなど。

これらを入れるゆとり収納が取りやすく、きれいに片付きます。


デメリット

一方で洗面台を別にすることでのデメリットもあります。

やはり脱衣室と洗面台が一体よりは面積が必要なので、坪単価×面積の費用アップに繋がります。

そしてもう一つは掃除する床の面積も増えてしまいます。

どうしても床に水はねはありますし、小さいお子さんがいると歯磨き粉が落ちることもありますからね。


別の洗面台にする場合の注意点

まずはその床掃除を楽にする配慮がとても重要です。

洗面台の床をフローリングの板張りにするのではなく、撥水性があって水拭きしやすいクッションフロアーにすると、汚れもこびりつきにくくおススメです。

また洗面台を囲う壁も撥水仕様にすると、なお良いですね。

もう一つは洗面台を使っている時でも、後ろを人が通りやすい間取りにするのも大切です。

我が家のように廊下の壁沿いに置く場合、通常の廊下幅のままだと他の人が通るときに邪魔になってしまいます。

人が通らない場所だったり、めったに通らないようなら良いですが、そうでないなら少しゆとりを持たせるのをおススメします。

最後にもう一つが洗濯機とあまり離れてしまうと不便、という点です。

例えば服に付いたシミなどを洗面台でつまみ洗いした後、すぐに洗濯機に放り込めた方が楽です。

また洗面台の周りの収納に入れるタオル類は、脱衣場から近い方が何かと便利です。

さらにお風呂から出てお肌のお手入れなどをする場合も近い方が楽ですよね。

洗面台の配置は脱衣室からあまり離れすぎないように気をつけましょう。


まとめ

洗面台と脱衣室は家族全員が毎日使うので、人数が多いとどうしても使うタイミングが被ってしまいます。

しかも脱衣室は服を脱いだり着たりするため、できれば閉じたい空間であり、よけいに使えない、入れない時間が生まれてしまうのです。

しかしこれらは洗面台を別に配置するだけで解決できて、しかもお客さんも使いやすくなるので、メリットは非常に大きいと感じています。

個人的には我が家でやってみた中で満足度が高かったポイントで、特に娘さんがいるお宅にはぜひススメしたいですね。

(我が家は男の子ですが・・・)

もちろんどの方にもおススメという訳ではないので、デメリットも確認した上で「我が家には必要か」を家族でよく話し合ってみて下さい。

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