共働きの方にとって洗濯物を干す場所は悩みどころですが、今回は代表的な室内干しの場所と、そのメリット・デメリットをお届けします。
楽に干せるだけでなく花粉や部屋干しの臭いなど、余計な手間を防ぐのも大切なポイントです。
毎日の作業を楽ちんにするために役立てて下さい。
ベランダとバルコニーのどちらがいい?
まず初めにベーシックな場所ですが、ベランダやバルコニーの洗濯物を干す場所としてのメリット・デメリットを確認しましょう。
ベランダとバルコニーの違い
外部に張り出した場所であるのは共通していますが、上に屋根があるものをベランダ、ないものをバルコニーと呼びます。
ベランダにはマンションのように上階が屋根になっているものや、一戸建てで樹脂製の屋根を付けているものがあり、雨がかかるのを防ぐことができます。
また屋根のないバルコニーでも、一戸建てなら樹脂製の屋根を後付けしてベランダ化することもできます。
ちなみにベランダとバルコニーの違いを知らない住宅営業マンはたくさんいますので、要望を伝える時などは注意しましょう。
致命的なデメリットを持つバルコニー
上に屋根のないバルコニーのメリットはしっかり日光に当てられることです。
天気が良ければ短時間で乾かすことができ殺菌効果も期待できます。
しかし共働きの朝早く出かけたり夜遅く帰宅されたりする方にとって、外で屋根がないという点は致命的なデメリットです。
朝仕事に行く前に干しても突然の雨があったら取り込めないですし、夜帰宅後に干すと乾きにくく防犯上の心配もあります。
また天気に左右されるため休日に必ず干せるとは限らず、休みが限られている共働きの方は意外に干す回数は少ないものです。
屋根のあるベランダのメリット・デメリット
バルコニーと違い屋根のあるベランダは通常の雨なら洗濯物にかかるのを防いでくれます。
この雨が防げる点は共働き家庭には大きなメリットです。
ただしマンションのような上階が屋根の場合は日陰の部分が多く、休みの日には太陽の光に当てたい!という方にはデメリットになります。
その点、樹脂製の半透明の屋根なら日は当たりますが、後のサンルームのところでお話しする汚れの問題があります(気にするかどうかですが)。
また紫外線で衣類が傷むのを気にされる方は、同じ半透明の屋根でも紫外線をカットしてくれるものがあるので、確認すると良いでしょう。
両方に共通のメリット・デメリット
ベランダやバルコニーは形状によりますが最もたくさん洗濯物せる場所であり、ご家族が多い方にとっては非常に便利です。
特に横幅を確保すると布団も干しながら多くの洗濯物を日に当てることが出来ます。
一方で花粉が付いてしまうのは両者に共通の欠点で、これは家の中で干すしか解決方法がありません。
部屋としても使えるサンルーム
家の外側に付ける透明や半透明のパネルで囲まれた張り出しがサンルームです。
フロアからそのまま出られるので移動も楽ですし、デザインによっては建物のアクセントにもなります。
家を建てる時はこれが夢!という方もいらっしゃいますよね。
サンルームのメリット
メリットは非常に多く、雨でも洗濯物を干せて晴れていれば日光に当てられるし、完全ではありませんが花粉をかなり防ぐこともできます。
また配置によっては家事動線を短くでき、重い洗濯物を上階まで運ぶ重労働もありません。
さらに洗濯物についてではありませんが、夏の暑い日差しを和らげてくれるのでリビングの暑さが軽減されたり、リビングのプラスアルファ・スペースとして、くつろいだり子供やペットの遊び場としても活用したりもできます。
サンルームのデメリット①
洗濯干し場として気になるデメリットは、梅雨時期から夏にかけて中は非常に蒸し暑くなることです。
密閉されてしまうため湿気がこもりやすく、時期によっては除湿機を併用しているというお宅もいらっしゃいます。
このためサンルーム内にコンセントを設置しておくと便利です。
また広めのサンルームなら換気扇をオプションで用意しているモデルもあるので、気になる方は確認しておきましょう。
とにかく何かしらの湿気対策を考えておかないと乾きにくく部屋干しの匂いが付くこともあり得ます。
サンルームのデメリット②
さらに利用者の声でよく聞かれたのが、囲いのパネル外側の汚れを掃除するのが大変と言う点です。
中から見上げると天井に鳥のフンや雨水の流れた跡があったり、年数が経つとうっすら苔が生えてきたりと、定期的に掃除をしないとかなり見苦しくなります。
しかもいざ外側を掃除しようとするとかなりの重労働で、側面でも地面からやろうとすると結構高さがありますし、屋根に至ってはブラシなどを届かせること自体難しいです。
このため引き渡してから数年後に業者による有料の清掃依頼を受けることもありました。
特にサンルームはリビングに接して造ることが多く、来客に見られることが気になるとの声も耳にしました。
サンルームは高額なオプションになりますので、メリットはもちろんデメリットもしっかり確認し、毎日使いそうかどうか、使う上での手間も考えた上で設置するようにしましょう。
出費を抑えられる部屋の中
特別に設備やスペースを用意しなくて済むのが、寝室など部屋の中に洗濯物を干す方法です。
天井や窓の脇などに物干しを取り付ける金具を付ければ良いので、今回紹介する洗濯物を干す方法の中でもっとも低予算で済みます。
外出中や雨の日はもちろん、バルコニーに面していれば外干しをしている時に雨が降ってきたらすぐ移動させることができて、とても便利です。
部屋の一部のデメリット
ただ量が干せない場合が多く、お子さんが大きくなるにつれスペースが足りなくなることが考えられます。
そのためご家族が多いお宅は、他の選択干し場の補助的なスペースと考えるか、干すのがそこだけならスペースを広めにしておくことをおススメします。
また寝室の場合は換気扇を付けたり除湿器を置いたりして湿気対策をしないと、部屋干しの匂いが付いたり布団に湿気が移ったりしてしまいます。
現在の住宅は何かしらの換気設備が付いていますが、会社によって能力は大きな違いがありますし、中古住宅などはそもそも部屋にそういった設備は付いていません。
必ず湿気がしっかりと吐き出されることを確保した上で、干す場所として検討をしましょう。
もっとも早く乾く2階ホール
家の中でしかも自然乾燥で最も早く乾く場所が、階段を上った先のホールや廊下を広く取った洗濯干しスペースです。
私の家もこのタイプですが、実際に使って感じるのは非常に乾くのが早い点です。
閉じられた部屋ではなく空間が広いため湿気が拡散してくれるのと、やはり最近の住宅で義務付けられている換気システムのおかげで、空気が常に流れてとどまらないためだと思います。
また乾いた後にピッチなどから外し、畳んで寝室や子供部屋へ運ぶのも動線が短く非常に楽です。
一方で干す量が多くしかも梅雨時期だと、さすがに除湿機を併用しないと部屋干しの匂いが付いてしまいます。
しかも空間が広いのが災いして除湿器は大型のものが必要になので初期投資が必要です。
すぐに干せるランドリールーム
最も理想的であるのが洗濯物を干す専用の場所、ランドリールームです。
洗濯機がある空間と同じか繋がった場所であり、洗濯が終わったらそのまま干せるのは、慣れると他に替えられない便利さがあります。
そこへ収納を設置しておけば、お風呂上がりに使う下着類やタオル類を、乾いたらそのまましまうと言った便利な使い方もできます。
空間に余裕があるならアイロン台を置いたりカウンターを作って家事スペースを作ったりと、さらに便利性を高めることができます。
ランドリールームのデメリット
デメリットはお風呂場や洗濯機が近いため湿気が多い点です。
専用スペースを取ったのになかなか洗濯物が乾かなかったり、部屋干しの匂いがついてしまったり、さらにはカビの原因にもなってきます。
しっかりした換気扇を設置し除湿機も必ず併用するようにしましょう。
換気扇はコストを削った小型のものだと力不足の可能性があるので、できる限り大型でパワーのあるものを選びましょう。
脱衣室も兼ねているなら、熱交換式と呼ばれる室内の温度を下げずに換気してくれるものもおススメです。
老後や子供の成長を考えるのも大切
洗濯物は濡れるととても重くなるので、洗濯機から干す場所まで距離があったり2階へ上がったりするようなら結構な重労働です。
特に歳を取ると2階へ上がれなくなるので、量は少ないでしょうが老後に洗濯物を干す場所を、1階にも考えておく事は大切です。
また干す量も考えておかないと、せっかく干す場所を作ったのに足りない!ということになりかねません。
子供は成長に合わせて洗濯物の量がどんどん増えていくので特に注意が必要です。
今干している場所が何畳くらいかを確認し、お子さんがまだこれからのお宅はその2倍、まだ小さいというお宅は1.5倍程度の広さを確保できるのが理想です。
もし毛布を洗って干すこともあるなら、長い竿をかけられるスペース形状が必要になります。
また干すときに自分が立つスペースも忘れがちなので、プランニングの時は注意しましょう。
まとめ
洗濯物干す作業は毎日のことです。子供がいると量も多く重労働で、共働きなら時間が限られるため、楽に干せることがポイントでしょう。
以下のまとめを参考に、どれを優先すべきか見極め、快適な洗濯干しスペースを手に入れて下さい。
代表的な洗濯干し場とメリット・デメリット
・バルコニー
しっかり日光に当てられる
雨が防げない
・ベランダ
雨が防げる
日陰ができる
樹脂屋根なら日が当たるが汚れが目立つ
・サンルーム
雨でも干せて晴れなら日に当てられる
リビングのプラスα空間
湿気がこもりやすく蒸し暑い
パネルの汚れが取りにくい
・部屋の中
コストが抑えられる
量が干せない
湿気対策をしないと布団が湿気る
・ホール
乾くのが速い(換気設備によるが)
乾いたものをしまうのが楽
除湿器は大きめのものが必要
・ランドリールーム
洗濯が終わったらそのまま干せる
しっかりとした換気扇が必要
除湿器も併用
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